Blenderを使ってCGで雲を作ってみる その7

皆さんこんにちは、武田です。
梅雨の終わりの時期という事で、モクモクした力強い雲や、嵐の近い黒雲を見る機会が増えてきました。
黒い雲の狭間から、白い雲頭が覗いています。

色々と雲をレンダリングしたので、白い雲のモクモクの輪郭が、なぜ暗く見えるかもなんとなく掴めてきました。
輪郭になっているあたりに入り込んだ太陽光は、カメラの側にやって来るのではなく、そのまま奥や反対側に抜ける光が多くて、暗くなっているはず…


あれっ、肉眼で見た時の印象と違って、ほとんど真っ白だっ!
本当は雲のモクモクした形状が、灰色の輪郭線で見えていたはずなのですが。
いやぁ、人間の目の絞りの補正機能って、凄いですね。
(目の性能を持ち上げることで、カメラの腕が悪いのを誤魔化して…)

前回のシミュレーションで、爆発(燃焼)のシミュレーションでモクモクした雲、のような形を作成しました。
とはいえ、どうもモクモクの数が少なくてスケール感が今一つです。

この時スケールを特に気にせずに数十メートルの大きさのシミュレーションを行っていました。
やはり、スケール感を正しくするには、実スケールに合わせてシミュレーションするのがよさそうです。
ということで、数百メートルからキロメートルのスケールのシミュレーションを試みてみましょう。

高さ数百メートルで、大きさキロメートル程度のシミュレーションの箱にしました。
一応これぐらいが、あまり大きくない積雲の一塊のサイズのようです。

シミュレーション速度をmaxの10倍にしているのですが…規模が大きすぎて全然進みません。
仕方がないので、シーンの fps を 30 から 1 にして、1ステップに30倍進むようにしました。
しかし、再生も1秒間に1コマしか進まないので…
アニメーションを使ってのプレビューがやりにくくなってしまいました。
やむを得ず、シミュレーションは一旦全部ベイクして、タイムラインのスライダーを自力で動かしての再生です。
(シーンとしてのfpsと、プレビュー再生速度を切り離せればいいのですが)

1ステップで元の設定の30フレーム分進むようになりました。
10倍の設定をしているので、全部で300倍です。
これなら、実際の雲のタイムラプス撮影の動画などと見比べて、それらしい動きを追求することができそうです。

さて、煙と雲の違いですが、煙の粒子は発生したらそのまま空気の流れに乗って漂い、拡散で薄まっていずれ地面に落ちていきます。
ですので、上の動画もあっという間に箱いっぱいに広がって充満してしまいました。
しかし、雲の水滴は、水滴として存在できる条件が崩れたら蒸発して消えてしまうという点で煙と大きく違います。
上昇気流に乗って吹き上がっていく間は雲になって存在していますが、上昇が終わり下降気流になると残らずにそのまま消えていく。

実際にそういう目で雲のタイムラプス動画を見てみると、
(Youtube で 積雲、タイムラプスで検索してみましょう)

https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%A9%8D%E9%9B%B2+%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%83%97%E3%82%B9

確かに、そう見えます。
もあーっと生まれた雲の峰が、崩れて下降し始めるとそのまま消えていくように見えます。

残念ながら「下降気流になったら煙を消す」という操作ができないので、
代わりに時間がたったら煙が薄れて消える、という設定を使ってみましょう。

すると、発生源の近くだけに雲が存在するようになります。

あとはもっと良い形になるようにいろいろ調整します。
これもまたなかなか難しいのですが、トライアンドエラーの結果、次のように考えて調整すると、まぁまぁ良い形ができました。

雲の水滴も雨粒と同じで下降します。小さい分ゆっくりですが、放っておけば下に落ちてゆきます。
なぜ普通は落ちてこないかというと、雲が発生している場所は上昇気流があり、たいていは上昇気流のほうが強いから上に行くだけのようです。
調べてみると、巻雲のように上昇気流が弱いような場合は、生まれた雲がそのまま落下していき、蒸発して消えるまで下側にたなびいているような雲もあるようです。
ということで、煙の上昇の係数をマイナス、温度による上昇気流をプラスに設定してみました。

また、上昇気流あるところは(対流しているので)その周りには下降気流があるはずです。
これを再現するために、箱の上のほうに冷たい煙(密度0)を発生する板を置いて、下降気流が起きるようにしてみました。

さっきのYoutubeで雲の動画を見てみると、まったくの無風で雲が発生するということはあまりなく、
たいていの雲は風に流れたなびいています
上空ほど風が強いので、雲底と雲の上部にも速度差があり斜めに湧き上がって回転しているように見えます。
見た感じのイメージを描いてみると、このような感じでしょうか。

今回、雲(煙)を発生させる板は動かさないので、横向きに強すぎず弱すぎず、ちょうどいい風を当てるとよさそうです。あまり単調な流れでも変でしょうから、乱流も軽く配置して、空気の流れがすこし乱れるようにしました。

そして、雲の発生のシミュレーションではなく、あくまでそれらしい形を作る煙のシミュレーションですから、
もとから大まかに積雲の形を取るように複数の板を配置しました。

さて、これだけ仕込みをしてみて、うまく積雲の形になるでしょうか?

おおっ!?
なかなかもくもくとした積雲のような形になっているように見えます。
では、実際にレンダリングをしてみると…

うーん、まぁまぁですかね。シミュレーション任せという事もあって、「格好良い、いい形の雲」を作るのはなかなか難しいのですが、幾つか作って良い形の雲を選べば使えるかもしれません。

パラメータ違いで、もう一つ…

ちょっとケバが強い感じの雲になりました。

どうやら、雲の塊を一つ作るのはできるみたいです。折角ですから、ドーンと発達したかなとこ雲…は難しそうですね(上空で雲の形が変わるので)。しかし、ドーンと発達した入道雲が作りたいところですが…
リアルスケールで作ってしまったので、大きい雲になればなるほど、凄いグリッド数になってしまいます。
これ、シミュレーションできるのでしょうか…。
解像度を下げれば行けるかもしれません、果たしてどこまで解像度を下げても大丈夫なのか、勝負だ!
ということになりそうです。
果たして入道雲が作れるかどうか、というところで次回に続きます。
(これを書いた時点で、本当にまだ分かりません^ ^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です